鏡王女物語 (七) 注書き
(注701)絶句(ぜっく) 話などの途中で言葉に詰まることです。別の使われ方としては、漢詩の形式で、起承転結の四句からなる形式に、五言絶句とか七言絶句とかがあります。
(注702)装束(しょうぞく) 特別な場合にの衣冠など整った衣服を身に着けること。又、その衣服のことです。
(注703)乾坤一擲(けんこんいってき) 運を天に任せての大勝負をすることです。
(注704)大分君(だいぶぎみ) 筑前国大分、今の飯塚市大分地方を根拠地とした豪族。(前出)
(注705)成敗(せいばい) 処罰すること。罪人を打ち首にすることです。
(注706)後詰(ごづめ) 合戦で後方に配置される軍勢、予備軍的な性格の軍勢、のことです。
(注707)大伴家基(おおともやかもと) 「海ゆかば の作者大伴家持の近親者として著者が創出した人物です。
(注708)脳裏(のうり) 頭の中に、と言う意味です。
(注709)荒涼(こうりょう) 荒れ果てた感じのことです。
(注710)海ゆかば の歌 この歌は、万葉集巻十八第四〇一四 大伴家持。第二次世界大戦中に、信時潔(のぶとききよし)の作曲で出征軍人を送る歌として盛んに歌われました。
(注711)不憫(ふびん) 哀れむべき、可哀いそうな、という気持ちのことです。
(注712)首尾(しゅび) はじめと終わりのこと・物事のなりゆき・結果などの意味の言葉です。この場合は「結果」の意味です。
(注713)剣幕(けんまく) 興奮して怒っている態度や顔つきのことです。
(注714)助太刀(すけだち) 果たし合いで助力すること、力を貸すことです。
(注715)約定(やくじょう) 約束し決めたこと、の意味です。
(注716)目星(めぼし) 目当てのことです。
(注717)いぶせき 気が休まらない、うっとうしいような、というような意味です。
(注718)入内(じゅだい) 后や女御などが大奥に正式に入ることです。
(注719)秋の七草の和歌 この歌は、万葉集巻八第一五三八番 作者不詳 そのまま借用したものです。
(注720)やんごとなき 身分や家柄の高い・高貴な・貴重な、という意味です。
(注721)三輪明神(みわみょうじん) 奈良県桜井市の三輪山のふもとの大神神社の主神 大物主大神のことです。
(注722)陰陽師(おんみょうじ) 陰陽道という方法を用い、全ての吉凶を占う宗教家。律令に定められた官僚でもありました。
(注723)嫡子(ちゃくし) 正妻の長子のことです。
(注724)大宮人(おおみやびと) 宮中に仕える人のことです。
(注725)果報者(かほうもの) 運の良い人、ラッキーボーイというような意味です。
(注726)所詮(しょせん) 結局は、の意味です。
(注727)安み児得たり の歌 この歌は、藤原鎌足が中大兄皇子から妻を下賜された喜びを歌った、とされます。万葉集巻二第九五番にあります。意味は、「私はやっとヤスコを自分の物にできた。みんながとても得がたいと言うあのヤスコをだぞ」です。
(注728)四方山話(よもやまばなし) 世間話、いろんな話、という意味です。
(注729)供養(くよう) 死者の冥福を祈って供物を上げ経を上げることですが、それから派生して、針供養などにも使われる言葉です。
(注730)褥(しとね) 柔らかい敷物・寝具のことです。
(注731)走馬灯(そうまとう) 元々は回り灯籠のことです。最近では、死にかけた時に一生を「走馬灯のように見た」というように使われることもあるようです。